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密林の生き物(前篇:虫)
先日コメント欄より「現地での昆虫について知りたい」とのお便りをいただきましたので、今回は現地での「虫」について書きたいと思います。
お便りをいただきました見張り員様ありがとうございます!!

さて、皆さんはジャングルに出てくる虫としてどのようなものを思い浮かべるでしょうか?

「プラトーン」の冒頭でチャーリー・シーンが首筋を噛まれていたでしょうか?

それとも水木しげる先生の作品の中に出てくるの大群でしょうか?



答えは両方です。まんざら映画や漫画も嘘を言っているわけではないのです。(上記の二つはどちらも実体験を基にしていますので当たり前と言えばそうなのですが・・)


1、蚊

蚊は私が密林で一番最初に出会った虫でした。やはり水場や低地に近ければ近いほど蚊は多くなります。そのため、野営地は高台を選択し、蚊の生息圏から遠ざかるようにしたおかげで野営地ではほとんど蚊を見ることはありませんでした。

以前もお伝えした通り、丸山道に入るには、ルンガ川を渡るのですが、密林に入って最初の休憩するために腰を下ろしたときです。隣に置かれている背嚢に蚊が3匹ほど止まっているのが目にはいりました。よく見てみればわれわれの周りをぶんぶんと飛び回っているではないですか!皆様もご存じのとおりソロモン諸島はマラリアの汚染地域であり、蚊に刺されることは感染のリスクを伴うのでその時はえらいことになった!とあわてました。(結局マラリアにはかかりませんでした。)

ちなみに蚊は密林だけでなく、街中でも多く生息しているので、密林で生活している時よりも、街中で暮らしている時のほうか蚊には気を使っていた覚えがあります。現地に行く前は蚊取り線香や虫よけを大量に買い占めて行ったので薬局の方はさぞ驚いたことでしょう^^


2、アリ
野営地での食事はアルファ米などのインスタント食品を用いていたため、ごみがたくさん出ます。最初は日本でのキャンプ感覚で食べ終わったごみをごみ袋に入れていました。しかし、ちょっと目を離したすきに(おそらく30分もたたないうちに)真黒になるほどアリがたかってしました!!!
また、コーヒーを飲み終わったカップにもすぐたかられます。

その後、対策としてごみはすべて焼却し、カップは飲み終わったらゆすいでおくとしたところかなり軽減されました。

ちなみにたかられた場合の対策として、お湯をかけると一瞬でいなくなります!ぜひお試しください!


3、巨大ムカデ
これが一番びっくりしたことかもしれません。ある夜、夕食が終わり焚火のまわりで現地の方々と雑談をしていました。
そうするといきなり「KILL!KILL!KILL!」と普段は温厚な村長が血相を変えて叫びだしました。

何事かと思うと、村人の一人が蛮刀の先に長さは30cm、太さは大人の親指ほどの巨大ムカデをぶら下げているではありませんか!!!!!!!

画像は巨大ムカデ。*虫が苦手な方は見ないことをお勧めします
遺骨収集 023

その後、二回ほどムカデを見かけることはありましたが、ここまで大きいものは見たことがありませんでした。

今夏の派遣では一応某100円ショップで売っている自称「成功率80%」のムカデでよけを買って行きましたが効用は確かではありませんでした^^;

4、ハエ

密林内はどこからわいてくるのかと不思議なくらいハエが飛んできます。戦史などで「傷跡にすぐウジが湧く」「死体に真黒になるくらいハエがたかる」という記述を目にしますが、決してオーバーな表現ではないと感じました。

ちなみにトイレなどもハエや悪臭などが懸念されましたが、当派遣隊では消石灰を使用することでかなりのものを抑えることに成功しました。焚火の灰でも同様の結果を得ることができました。しかし、それでも量が多くなってくるとハエがたかってきましたので、蚊取り線香をたいたところハエはほとんど防ぐことができました。


さていかがでしたでしょうか?私はせいぜい蚊がいるくらいだろうと思っていたので驚くことも多かったです。

派遣隊としましても事前対策に虫よけやポイズンリムーバーなどを用意して万全の態勢で臨んだ結果、とくに大事に至ることなく帰国の日を迎えることができました。

ちなみに来週は密林の生き物後半として虫以外の生き物を紹介したいと思います。

また、来年夏に実施予定の第二次自主派遣隊の募集も既に開始されていますのでぜひご覧ください
第2次派遣隊の募集が開始されました!!

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2011/12/22(Thu) | 活動報告 | トラックバック(0) | コメント(3) | page top↑
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